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映画『何者』(2016)感想レビュー|佐藤健・有村架純ら豪華キャストが描く就活のリアル

映画
(C)2016 映画「何者」製作委員会

こんにちは、かしゅーです。

今回は2016年に公開された映画「何者」の紹介と、実際に見た私自身の感想を書いていきたいと思います。原作は朝井リョウさんによる同名小説で、第148回直木賞を受賞した作品です。就職活動をテーマにした群像劇で、若者の不安や葛藤、SNS社会ならではの人間関係のリアルを描いた点が大きな特徴です。キャストも非常に豪華で、公開当時から大きな話題を呼びました。

出演者紹介

二宮拓人(佐藤健/アミューズ)

田名部瑞月(有村架純/フラーム)

小早川理香(二階堂ふみ/ソニー・ミュージックアーティスツ)

神谷光太郎(菅田将暉/トップコート)

宮本隆良(岡田将生/スターダストプロモーション)

サワ先輩(山田孝之/スターダストプロモーション)

こうして並べるだけで“主演級”の俳優ばかりが揃っており、キャスティングの豪華さは圧巻です。俳優それぞれの所属事務所を見ても、アミューズ・フラーム・ソニー・トップコート・スターダストと、日本を代表する芸能事務所が集結しています。特に佐藤健さんと菅田将暉さんの共演は、映画ファンならずとも注目だったのではないでしょうか。

ストーリー解説

物語の主人公は、佐藤健さん演じる大学生・二宮拓人。就職活動に励む一人の学生です。彼は元バンドマンで人懐っこい性格の光太郎(菅田将暉)と同居しており、物語は光太郎の解散ライブから始まります。そのライブの場で、拓人は留学から帰国した瑞月(有村架純)と再会します。瑞月もまた就職活動を始めており、ここから5人の物語が動き出します。

SNSが物語の軸

この映画の特徴の一つは「SNSの描写」です。拓人は他人のTwitterをチェックし、行動や考えを分析する癖があります。光太郎、瑞月、理香、隆良…彼らの投稿を追うことで、それぞれの性格や人間関係が少しずつ浮かび上がってきます。今でこそSNSは当たり前の存在ですが、映画公開当時に“就活×SNS”を正面から描いたのはとても新鮮でした。
光太郎が就活を始めるシーンでは、「思い出をTwitterに残すのはサムいからLINEでやれよ」といった会話が出てきます。LINEが2011年からスタートしていることを考えると、時代背景がとてもリアルに再現されているのがわかります。

就活対策本部の誕生

やがて、光太郎の彼女となった瑞月の友人・理香(二階堂ふみ)が住む部屋が“就活対策本部”として使われることになります。そこに拓人や光太郎、瑞月、理香、理香の彼氏・隆良(岡田将生)が集まり、エントリーシートを書いたり就活本を読んだりしていきます。この就活仲間としての交流が物語の中心になりますが、それぞれの考え方や価値観の違いが次第に表面化し、亀裂へとつながっていきます。

個性と就活の葛藤

隆良は「これからは会社に所属する意味はなく、個の時代が来る」と主張します。一方で瑞月は大企業志向が強く、安定を求めて就活を進めます。理香はその中間で揺れ動き、光太郎は出版社にこだわりを持ち続けます。拓人はそんな仲間を冷静に観察し、心の中で批評を繰り返していきますが、その裏で彼自身も焦りや不安を抱えていました。
やがて拓人は、就活の過程で友人ギンジの新しい劇団を見に行き、彼の生き方と自分を比べてしまいます。さらに隆良や理香のSNSを覗き見し、他人の人生と自分の無力さを突きつけられていきます。

崩れていく関係

5人の中で最初に内定を得たのは瑞月でした。喜びと同時に生じる微妙な感情のズレ。光太郎は「会いたい人に会うために就活している」と語り、拓人との違いを見せます。そんな中、理香は拓人に「あなたはみんなを笑っている」と告げ、さらに拓人の裏アカウントの存在を明かします。拓人はTwitterで努力を実況中継しないと立っていられない人間だったのです。
ここで拓人が就活2年目であり、光太郎と同じく留年していることも発覚します。SNSに書き込む自分と、現実で結果を出せない自分。そのギャップに苦しむ拓人は、次第に追い詰められていきます。
クライマックスでは、舞台のような演出の中で拓人の心情が浮かび上がり、彼のTwitterアカウント「何者 @_NANIMONO」が象徴的に描かれます。観客は、拓人の姿に「就活生の姿」と「現代を生きる若者の姿」を重ね合わせずにはいられません。

個人の感想

「何者」を初めて観たとき、正直に言うと胸がざわつきました。なぜなら、登場人物たちの姿が“かつての自分”や“身近な友人たち”と重なったからです。就職活動というのは、単なる職探しではなく、自己分析・他者比較・将来への不安など、あらゆる感情を呼び起こすものです。この映画は、それをSNS時代の視点で鋭く切り取っていました。
共感ポイント
SNSとの距離感:TwitterやInstagramを覗き見して、他人の成功や失敗を見て安心したり落ち込んだりする。これは多くの人が経験しているのではないでしょうか。

他人の評価を気にする心:理香や隆良の考え方に触れ、拓人が心を揺さぶられる場面は、自分の価値観が揺らぐ瞬間そのものをリアルに描いています。

就活あるある:企業ブースでの説明会や、お祈りメールの描写は「ああ、こういう経験あったな」と懐かしさを感じました。

印象に残った言葉

光太郎の「10点でも20点でもいいから自分の中から出しなよ。そうしないと点数もつかないんだよ」という台詞は、就活だけでなく人生全般に響く言葉です。完璧を求めすぎて動けなくなるのではなく、まずは不完全でもいいから表現する勇気が必要だと教えてくれます。
ネガティブな部分もリアル
この映画は、青春映画のように爽やかではありません。むしろ、人間の醜さや嫉妬、劣等感を赤裸々に描いています。そのため観る人によっては後味が重く感じるかもしれません。しかし、だからこそリアルであり、強烈に心に残る作品になっています。

  • この映画は特に以下の方におすすめです:
    就職活動を控えている学生
  • SNSとの付き合い方に悩んでいる人
  • 自分の生き方や価値観を見直したい人
  • 豪華俳優陣の演技を楽しみたい映画ファン

Amazon Prime VideoやU-NEXTなどの配信サービスで視聴可能な場合があります。もし気になった方はぜひチェックしてみてください。

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