こんにちは、かしゅーです。
今日は、私が精神疾患(双極性障害)を発症するまでの経緯について書いていきます。
この記事を読むことで、
- 自分が精神疾患になる可能性はないか
- 精神疾患になるとどんな影響が出るのか
- 職場でのパワハラや長時間労働が心に与えるダメージ
といったことを、少しでもリアルに感じてもらえると思います。
新卒で食品メーカーに就職
2012年、私は新卒で食品メーカーの研究職に就きました。
大学院では化学を専攻しており、様々な業種に応募しましたが、新卒ではとある食品メーカーに就職しました。
最初の上司は60代のベテランで、穏やかな性格でした。最初は安定した環境で仕事を進められると思っていましたが、途中からもう一人、新しい上司がつくことになりました。
この新しい上司はとても高圧的で、次第に私の仕事環境は大きく変わっていきました。
「お前の〇〇%は俺の仕事をすることになっているんだから、こっちを優先しろ!」
私はもともとの上司の仕事を進めていただけで、決して手を抜いていたわけではありません。それでも理不尽に責め立てられ、精神的に追い詰められていきました。
半年ほどその状況は続きましたが、入社1年を過ぎた頃、ようやく二重管理の状態から解放されました。しかし「自分を1番だと思い込む上司」に当たると、こんなにも苦しいのかと痛感しました。
2年目からの本格的な苦難
2年目になると、上司が40代の博士号を持つ人物に交代しました。この上司は「自分の考えこそ正しい」という信念を強く持っており、私は完全に言いなり状態でした。
休日返上の働き方
業務は次第に膨大になり、終わらせるには土日をつぶすのが当たり前になりました。
- 週報・月報の作成
- 1,000件以上の特許調査
- サンプル作成の準備
会社のPCを持ち帰れる制度を利用し、自宅や図書館で長時間作業をしていました。図書館では覗き見防止フィルターを使ってまで必死に仕事を続けていたのを覚えています。
さらに、どうしても実験が必要な時は、休日に会社へ忍び込みました。警備員に「忘れ物を取りに来た」と伝えて入館し、勤怠を切らないままサンプル作成をしていたのです。これは私だけではなく、部署全体で常習化していました。
上司からの言葉の暴力
この上司からのパワハラは日常的でした。
- 「お前、仕事できないって噂になってるぞ」
- 「お前は人を見下している」
- 「君、会社に入ってから成功したことあるの?」
思い出すだけで気分が悪くなる言葉ばかりです。さらに、同僚との人間関係にまで口を出してきました。
「最近〇〇さんと仲良くしているみたいだけど、〇〇さんのほうが優秀だよな」
こんなことを言われると、周囲に頼ることすらできなくなってしまいます。
後輩も次々に追い詰められていった
入社3年目になると、後輩が配属されました。私は「自分が受けたような扱いをさせたくない」と思い、できるだけ優しく接していました。
しかし、その後輩も結局は同じ上司からパワハラを受け、心を病んでしまいました。結果的に異動を余儀なくされてしまったのです。
さらに翌年、新卒の後輩が配属されましたが、その人もわずか3か月で病んでしまいました。
「お前、俺じゃなく他の人に媚びてるみたいだな」
そんな言葉を浴びせられたのです。結局その人も異動。つまり、私の下についた後輩は全員、心を壊して去っていったのです。
我慢しすぎた結果、心が限界に
私は昔から我慢強い性格で、「まだ大丈夫」「これくらいなら耐えられる」と思い込んでいました。ところが、2015年、ついに大きなミスを起こしてしまいます。
その瞬間、心が一気に爆発しました。
同時に睡眠障害も出てきて、ほとんど眠れない日々が続くようになりました。
限界を感じ、ついにメンタルクリニックを受診。診断されたのは**「うつ病」**でした。
しかし当時の私は、この診断を受け入れられませんでした。
「自分がうつ病になるはずがない」
「これは一時的なものに違いない」
そう思い込んでいたのです。
精神疾患は「誰でもなり得る」
私の経験を振り返ると、最初は「自分は大丈夫」と思っていました。しかし、パワハラや長時間労働が積み重なれば、どんなに我慢強い人でも心は壊れます。
そして実際に病気になってみて分かったのは、精神疾患は誰でもなり得るものだということです。
特別な人だけがなるわけではありません。
新卒で大企業に入った私ですら、数年で心を壊してしまったのですから。
まとめ
- 新卒で食品メーカーに入り、最初は順調に見えた
- しかし高圧的な上司のもとで理不尽な扱いを受け続けた
- 休日返上、会社への忍び込みなど、異常な働き方を常態化させてしまった
- 上司からの言葉の暴力は日常的で、人間関係まで壊された
- 後輩も次々と病み、異動していった
- 我慢しすぎた結果、ついに「うつ病」と診断された
この記事を読んでいるあなたも、もしかすると「まだ大丈夫」と思っているかもしれません。でも、心は意外なほどもろいものです。
少しでも「おかしいな」と思ったら、早めに専門医を受診することを強くおすすめします。
精神疾患は誰にでも起こり得ること。だからこそ、予防と早期対応が大切なのです。
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