こんにちは、かしゅーです。
前回の記事では、私がうつ病と診断され、休職を経験した経緯について書きました。今回はその続きとして、「転職後の生活」と「双極性障害の診断」、そして再び訪れた休職までの体験を綴ります。私のエピソードを通じて、同じように悩む方やそのご家族の参考になれば嬉しいです。
転職で手に入れた希望
2018年6月、私は今の会社に転職しました。
前職よりも月収が約10万円アップし、研究職という自分の専門性を活かせる環境。転職サイト「リクナビNEXT」での活動が実を結んだ瞬間でした。正直なところ、「ようやく人生が好転するかもしれない」という希望で胸がいっぱいでした。
転職直後は体調も比較的安定しており、心身ともに元気に働くことができました。実家に戻ってからは通院もやめてしまうほど、前向きに感じられる日々でした。
海外出張での発作と再びの通院
しかしその安定は長くは続きませんでした。2018年9月、初めての海外出張を命じられたときのことです。
「いざ出発」という段階になって、急に足がすくみ、強烈な不安に襲われました。飛行機に乗るのも怖く、体が動かない――。上司に泣きつくようにして、病気のことを打ち明けざるを得ませんでした。
なんとか出張は終えましたが、その後は体調が悪化。再び病院へ通うことになり、抗うつ薬「サインバルタ」を服用していました。
忙しさが生んだ躁状態、そして双極性障害の診断
2018年10月頃から業務が急激に忙しくなりました。
そして2019年1月、私の中に異変が訪れます。
- 異常なほど仕事に打ち込む
- 突拍子もないアイデアが次々と浮かぶ
- 感情のコントロールが効かず、怒りやすくなる
それまで「うつ病」と診断されていた私ですが、主治医に相談したところ診断は「双極性障害」へと変わりました。躁状態と鬱状態を繰り返すこの病気は、単なる気分の波ではなく脳の病気です。
2019年5月頃までは気分が高揚し、むしろ「絶好調」と思える時期が続きました。しかしその後、仕事が落ち着いた瞬間に鬱転。会社を休みがちになり、出社しても何も手につかない状態に陥りました。
6月には吐き気やめまいが常にあり、立ち上がるのも辛い状況に。上司からも心配され、7月には「退職したい」と申し出ました。しかし会社からは「まずは休んだほうがいい」と助言され、2回目の休職に入りました。
過食と体重増加という新たな苦しみ
2回目の休職生活は、1回目と同様に一日中寝て過ごすことが多かったです。さらに服薬していた「オランザピン」の副作用で過食が止まらなくなりました。
- コンビニで菓子パンをまとめ買い
- アイスを1日に何個も食べる
そんな生活を続けた結果、体重は50kgから70kgへ激増。子どもの頃から痩せ型だった私にとって、この変化は大きなショックでした。体重増加は単なる見た目の問題ではなく、自己肯定感を奪い、鬱の悪循環を強めていったのです。
リワーク施設との出会い
2019年11月、会社の産業医との面談で「リワーク施設に通ってみてはどうか」と提案されました。リワークとは、うつ病や双極性障害で休職した人が職場復帰に向けたリハビリを行うプログラムです。
最初は週3日から通所を始めました。プログラムにはワークショップや自習時間があり、表面的には問題なくこなせていたと思います。ただ、他の利用者と打ち解けることができず、孤独感は常にありました。
それでも大きな収穫がありました。リワークでのプログラムを通じて、私は「自分が認知の歪みを持っている」ことに気づけたのです。物事をネガティブに受け止めすぎる傾向に、自分自身で気づけたのは大きな一歩でした。
初めての復職と挑戦
2020年2月、いよいよ復職。実は1度目の休職はそのまま退職していたため、これが私にとって初めての復職でした。復職後は先輩のサポート的な仕事を任され、無理のない範囲で業務を行いました。
そんな中、会社で新しいプロジェクトを立ち上げるコンペがあり、私は思い切って応募。通常業務で負担を軽減されていた分、「もっと役に立ちたい」という気持ちが強く出ていたのだと思います。結果的にコンペは通過し、研究職にとどまらず、
- 本社企画部門
- 営業担当
- システム担当
といった部署の人々と関わる機会も得られました。自分の仕事の幅が広がる充実感を得られたのは間違いありません。
しかし、熱中しすぎた反動で頭痛や疲労感が強くなり、さらにプロジェクトに対して否定的な声が上がったことで一気に気持ちが折れてしまいました。
コロナ禍と在宅勤務での悪化
ちょうどその頃、世界はコロナ禍に突入。在宅勤務が始まりました。
しかし在宅勤務は私にとって逆効果でした。パソコンを立ち上げてもすぐにベッドへ戻り、気づけば寝ている。遅刻や欠勤も増え、業務に復帰できたとは言えない状態が続きました。
その結果、2024年1月に**3回目の休職(今の会社では2回目)**に入ることになりました。
まとめ ― 私の経験から伝えたいこと
ここまでが、転職してから3回目の休職に至るまでの流れです。
私が改めて感じたのは、
- 双極性障害は「気持ちの問題」ではなく病気であること
- 忙しさがトリガーとなって躁転し、その後の落ち着きで鬱転する「波」があること
- リワーク施設のような支援機関の活用が回復の鍵になること
です。
もし今この記事を読んでいるあなたや身近な人が同じような症状で苦しんでいるなら、無理をせず医療機関に相談してください。サポート体制やリワーク制度を利用することは「甘え」ではなく、「治療の一環」です。
また、私自身がそうであったように、薬の副作用や生活習慣の乱れによる体調の悪化も見過ごせません。過食や体重増加に悩んでいる方には、食事改善や運動をサポートするグッズ・アプリの導入もおすすめです(※ここでアフィリエイト商品を紹介できる構成にすると効果的です)。
この記事を通して、少しでも双極性障害への理解が深まり、同じ境遇の方の支えになればと思います。
👉 次回は「3回目の休職に入ってから現在までの過ごし方」について書いていく予定です。
リワーク施設では読書をする時間が多かったのですが、こちらのような書籍を読んでいました。
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